モスリム体験2

 ちょうど午後のお祈りが終わったころ、
3人の西洋人の若い女性が入ってきた。
ひと目見て素人と分かる彼女たちは
ぴったりとしたジーンズ姿に、形だけのようなスカーフやマフラーを
頭にかぶって、髪の毛は思いっきりはみ出していた。
Asiyahはすかさず「あなた方はモスリムですか?」
と質問すると、彼女たちは「ええ、まぁ・・・」と
あいまいな答え。
「まだ慣れていないのですね。よろしければモスクを案内しましょうか?」
そして彼女たちに再度モスクの中を案内することになった。
私に「ごめんなさい、彼女たちを案内してもいいかしら?」
私は「もちろん!」
2度もモスクツアーをしてもらってより理解を深めることができた。

話を聞いてみると、彼女たちはルーマニア人で、
1人はSOAS(ロンドン大学のSchool of Oriental and African Studies)の学生で
あとの2人はその友達をルーマニアから訪ねてきていた。
19歳と24歳というまだ若い彼女たちだが、とてもしっかりしていて、
他のいろいろな宗教についても知りたいと思い、
今回このモスクに入ってみたという。
彼女たちはオーソドックス教会に属しているという。
ちなみにルーマニアは90%以上がオーソドックス教会。

一通りツアーが終わり、また2階のprayer roomへ戻って
車座になって質疑応答となった。
彼女たちはみんな英語がとても上手なのでびっくり。
SOASに留学している子は当然かもしれないが、
ふだん街角に立ってBIG ISSUEを販売している、
英語がほとんどしゃべれないルーマニア人とは
まるで違う。
どちらかというと、アメリカ英語っぽかったけれど。

Asiyahは彼女たちからの率直な質問に丁寧に答えていた。
Qモスリムはモスリムとしか結婚できないの?
A女性はそうです。他の宗教の男性とは結婚できません。
なぜなら、家では男性が中心なので、男性に従わないといけないから。
男性は可能です。女性がモスリムに改宗するなら。
Q友達もモスリムとだけ付き合うの?
Aそんなことはないですよ。他の宗教の友達もいます。
Qとっても深い中の友達だったら、違う宗教だと影響を受けるのでは?
Aもちろん影響を受けることはあるでしょうね。
Q結婚前に男性と付き合うことは許されているのですか?
Aいいえ、それは禁止されています。結婚する前には女性は
男性に身体を見せることはできません。自分の身体は夫に見せるためにだけ
あるのです。他の男性に見せる必要はありません。
Q離婚はできるのですか?
AもちろんDVなど子供や自分に暴力をふるう場合は
危険から逃れるために離婚する必要があります。
そして再婚もできます。
Q女性だけが、身を包む服装で、男性と差別されていると
思うことはないですか?
Aコーランにそう書かれているのですから、神の言葉は絶対なのです。
それに、ミニスカートをはいて、露出度の高い服装でいる女性と
どっちがレイプなどの被害に合う確率が高いと思いますか?
自分の身の安全を考えてもどちらがいいかわかるでしょう。
Q妻も外で働くことはできますか?
Aモスリムは夫が妻や子供のすべての経済的な面倒を見ることが
必要とされています。だから、妻は外で働いて稼ぐ必要はありません。
でも、働きたいのなら、働いてもいいのです。
モスリムの男性で、経済力がない人は結婚しない方がいいとされています。
ただし、そういう男性でも愛情があり、妻が納得したうえで働くというのであれば
問題はありません。

私同様彼女たちもおなじようにモスリムに対して
いろいろと疑問があるようだ。
時間がだんだん夕方に近づき、Asiyahも夫と家に残してきた
2歳半と4歳の子供たちのことが気に掛かってきたようだ。
「モスリムの女性も、事情があれば夫に留守を頼んで
外出することもできるんですよ。」
とAsiyah。思ったよりもモスリムの女性は窮屈な生き方を
強いられているわけではなさそうだ。
少なくとも、彼女を見ている限り幸せそうだった。

お祈りが終わって、人々が少なくなった
prayer roomで私たちは解散した。
ルーマニア人学生たちもとても喜んでいた。
Asiyahはすかざず、3月6日にこのモスクで行われる
モスリムを紹介するイベントにSOASの彼女を誘っていた。
「いろいろと紹介したあとランチもついています。」

そうそう、1つとてもいい情報として、
このモスクの地階に、カフェとレストランがある。
ここは誰でも利用できるし、レストランの料理は
本格的な中東料理で、量が多い上に安い。
ポーク以外のチキンやラム、ベジタリアンカレーなど。
5ポンドも出せばお腹いっぱいになる。
女性はショールをかぶっていればOK。
街中のレストランとしてはかなりお得だと思う。
是非お勧めします。
外側からみたモスク。
中のシャンデリアが見える。

今回特に印象に残ったことは、Asiyahも彼女の夫(ジャマイカ人)も
10代のころ真実を見つけようと苦悶し、いろいろな宗教について
調べ、そしてモスリムと出会ったという。
2人とも16歳の時にはっきりとモスリムにconvert(改宗)している。
10代で人生の真実について迷い悩み、
キリスト教や仏教などの本を読みあさるなんて、
日本の若者にはそういないのではないだろうか?




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